全てをダメにする言葉
私は色々な人の名言や格言が好きです。
それらの一つ一つの言葉が生まれた背景を考えると、自分の活力になるからです。
その中でもお気に入りの名言をご紹介したいと思います。
東京大学の鈴木宣弘教授が著書に出てくる言葉なので、名言や格言とは異なってしまいますが、是非とも覚えて欲しい言葉です。
「今だけ、金だけ、自分だけ」
この通りに物事を進めていくと必ず失敗します。
当たり前のように聞こえますが、現代のほとんどの人や会社はこれに当てはまる事が多いのではないかと思います。
会社の経営についても当てはまると思います。
ほとんどの会社は去年の同時期の売上と比較します。
それ自体は大切な事なのですが、社員は「去年より売上を上げなければならない」という義務を課されるので、「今だけ」売上を上げようとしてしまいます。
これは会社というシステムの欠陥なのかも知れません。
目先の売上を求めるあまり、グレーゾーンに足を踏み入れてしまったり、強引に物事を進めてしまう事が多々あるかと思います。
そうして積み上げられた売上は、本当に会社の成長と捉えていいのでしょうか?
中身の伴わない売上は必ず持続しません。
仕事の成果を測るには売上という「数字」が一番分かりやすいのですが、本質が伴っていない売上はむしろマイナスではないかとさえ感じます。
何故売上が上がらないのか、売上を上げる為には何をすべきなのか、本質を見ずに目先の数字だけを追いかけている企業が本当に多いと感じます。
もちろん数字が関係ないと言っている訳ではありません。むしろ会社が発展していく為には数字は追い続けていかなければならないものです。
しかし、その数字の求め方を間違えてしまうと、結果として会社はマイナスになると思います。
会社の成長は人の成長と同義です。
「今だけ」「金だけ」「自分だけ」の考えでは人は成長しません。
今日の自分の一日を振り返って、これに当てはまる事は無かったでしょうか?
また、周りの人にこの言葉に当てはまる人はいなかったでしょうか?
中国の思想家、老子も同様の事を言っています。
「欲するならばまず与えよ」
売上を上げたいのであれば、それに値する価値を相手に与えてこそ売上が上がるのです。
無理矢理売上を上げようとしても、それは相手に筒抜けです。
真の成長をしたいのであれば、その本質を見抜いていかなければならないのではないでしょうか?